競争戦略のポジショニング派を代表するポーターの論集。業界の競争要因(ファイブ・フォース)を分析し、 その中で持続的な収益性を得るための位置取り(基本戦略)を論じる。
「業界構造が収益性を規定し、その中でどう位置取るか」という競争戦略の出発点を打ち立てた古典。 ファイブ・フォースと基本戦略(コスト・差別化・集中)は、いまも戦略を語る共通言語であり、まずここを押さえないと議論の土台が持てない。
「儲かるかどうかは、まずどの土俵で戦うかで決まる」——当たり前に聞こえるこの洞察を、ポーターはファイブ・フォース(新規参入・代替品・買い手・売り手・既存競争)という分析装置にまで落とし込んだ。多くの戦略本がこの枠組みを“借用”しているが、原典に当たると、各要因がなぜ収益性を左右するのかという論理の精度が違う。後の資源ベース理論(バーニー)は「ポーターは外部要因に偏っている」という批判から発展した面があり、両者を原典で読み比べてこそ戦略論の構図が見える。戦略を語るための共通言語を、薄い要約ではなく本体で身につけるための一冊。
経営戦略を独学するロードマップ のステップ2(中核)。『企業戦略論』(バーニー)と対で読むのが推奨。