中核 経営・経済学 経営戦略見えざる資産戦略ダイナミクス

経営戦略の論理(第4版)

伊丹敬之

情報・信用・技術といった「見えざる資産」を中核に据え、戦略の論理とダイナミクス(不均衡をてこにした成長)を論じる、 日本の経営戦略論を代表するテキスト。

なぜ良書か

「見えざる資産(情報的経営資源)」を軸に、戦略を静的なフレームワークではなく時間の中で展開する「動き」として論じた日本発の理論書。 ポーター・バーニーが描く静的な構図に、ダイナミクスとオーバーエクステンションという時間軸を補ってくれる。

なぜ良書か

ポーターやバーニーの枠組みは強力だが、ある時点での「位置」や「資源」を切り取る静的な分析になりがちだ。伊丹『経営戦略の論理』は、そこに時間軸=戦略のダイナミクスを持ち込む。鍵概念が「見えざる資産(情報的経営資源)」——カネやモノと違い、使っても減らず、蓄積に時間がかかるがゆえに模倣されにくい強み。さらに「オーバーエクステンション(あえて身の丈を超える挑戦が資産を育てる)」という不均衡をてこにした成長の論理は、海外の戦略論にはない視点だ。日本語で書かれた戦略理論の到達点の一つとして読む価値がある。

何が学べるか

  • 見えざる資産(情報的経営資源)の概念と、競争優位への効き方
  • 戦略を時間の中で展開する「ダイナミクス」の発想
  • 不均衡・オーバーエクステンションが資産蓄積を駆動する論理

対象読者と難易度

  • 難易度:中核。 ポーター・バーニーで静的な構図を押さえた後に読むと、その限界を補える。
  • 戦略を「動き」として理解したい独学者・実務家に。

このロードマップでの位置

経営戦略を独学するロードマップ のステップ3(中核+)。二大理論(外=市場/内=資源)に、時間軸を加える位置づけ。

先に読みたい本

この本に入る前に、以下の本で土台を作っておくとスムーズ。

経営戦略入門
網倉久永・新宅純二郎
入門
難易度の位置づけ
この本
I
入門
足場を固める
この本
II
中核
本論を読む
この本
III
発展
深く潜る